あれは嘘だ。
どうもみなさん虎走です。
でも2018年の1月には予約を入れたよ!
人間ドックって予約入れてもすぐに行けるわけじゃないわけですよ。
特に組合の保険を利用できたりできなかったりするとね。
私はまた一つ社会についてくわしくなった。
さて2017年もついに大晦日になりました。
このブログを読んでいるごく少数のお友だちの皆様方は、この一年をいかがお過ごしでしたでしょうか。
私はなんかめっちゃ忙しかったです。
私の記憶が正しければアニメの放送があったのが今年だと思うんですよ。
時々盛大な時差ぼけを発動して「あれって去年の話だったっけ?」とか思う事もあるんですけど、なんど見返しても「2017年アニメ化」って書いてあるから今年の事だったのだと思います。
そしてアニメの放送終了に合わせてと言うわけでもありませんが、12月にでた11巻を最後に『ゼロから始める魔法の書』の第一部は、傭兵&ゼロの旅の終わりをもって終了しました。
あとがきにも書きましたが、世界観を共有した第二部が始まるんですけどね。
第一巻の初稿は実はすでに上がってるんですが、もう少しこれをブラッシュアップして、来年のどこかでみなさんにお届けできればいいなぁと、思うだけは思っています。
ほんとはほかにも言いたい事たくさんあるけど、あんまり言っちゃいけないような気がするからだまっとこう。我々はかしこいので。
それとは別に、11巻の延長のような、傭兵達が村でもだもだしてるだけの外伝も出せたらいいな~と思うだけは思ってます。
不定期でそういう外伝を出すのは、よほど売れているシリーズでないかぎり難しいとの事なのであくまで「できたらいいな」という妄想でしかないのですが、「ああいう話も書きたかったな、あのネタもやりたかったな」という思いはあるので、いつか実現出来たらいいなぁ。
担当編集氏~読んでる~?
「振り返りでも」とかいいながら未来の話ばっかりしているので振り返ろう。
えーと。
えー……
なんか……一人で北海道とかいったきがするんですけど……あれ今年かな……
あと沖縄いきました……ウミガメと泳いだりした……
海外旅行の予定が二度ほどキャンセルになって心傷つけられたり……
アニメの話はもうしたし……
急遽引っ越しを決めたり……
あ、サイン会をやらせていただきましたね……またやらせていただきたいですね……
シナリオのお仕事もやりましたね……またやらせていただきたいですね……そんなもの? かな?
あんまり振り返るべきイベントがないことに今ビックリしている。
ただただ仕事をしていた。
あと引っ越しの準備をしていた。
結局作家って生き物は「数か月後に発表される仕事」っていうのを結構抱えているので、振り返ろうと思っても未来の話になってしまったりするわけですよ。
別に私が今年何もしてなかったわけじゃない。
ちゃんと生きてた。生き生きと生きていた。
飲み会とかにもいってた。
数年前は「いやちょっと飲み会に参加するとか私のコミュ力では無理ですわ」とか言ってたのに、今では「人と会う事はとても大切な事です」って新興宗教に入信したみたいな感じになってるくらい行ってた。
ああ歯医者。
今年一年はひたすら歯医者に通った一年でしたねえ。
銀歯のしたで虫歯が進行してたってんで、近所の歯医者で神経を抜いたんですよ。
たぶんそれが一昨年。
それから根っこの治療が永遠に終わらない。
治療中に悲鳴を上げるほどの痛みを受け、
そこから痛みが治まらないからどう考えてもおかしいと紹介状を書いてもらって医科歯科大学に行ってみれば「根っこの側面に穴開けられてるよ。これは再治療しても治らないかも」と言われて転院を決意し、しかし医科歯科大学は予約が数か月先までいっぱいで、
今年の8月くらいからようやく医科歯科大での治療が開始され、それがようやく来年の一月にひと段落しそうという、地獄のような口内環境。
この間、一切左側で物を噛めません。
噛むと痛いの。ほんとにいたいの。
一時期は豆腐もかめないくらい痛かったです。今はお米が咬めるくらいになった。
もうせんべいを噛むのは諦めた。
おそらくこの歯は数年でダメになるでしょうが、抜けるまでは使い倒してやろうという気概で治療を続けています。
みなさんも歯医者には本当に気を付けましょうね!
おかしいと思ったらすぐにセカンドオピニオンしましょうね!
一年無駄に歯医者に通った挙句に最終仕上げで歯の根っこに穴あけられるからね!
あとリフィルっていうほっそいドリルが折れて歯の中に残ってるのを放置されたりしますからね!
許さんぞほんとに!!
恨み節。
おお恨み節ならば湯水のように出てくるぞ。
分かった私が今年一年を上手く振り返れないのは「恨み節の部分に触れてはいかんな」という遠慮があるからだ。
人生って楽しい事半分、辛い事半分ですからね。
楽しいところだけうまいことピックアップしようと思っても、
辛い部分に触れずに語ろうとすると、どうも薄っぺらい話になってしまったりするものですよね。
というわけでやめやめ! 振り返り終わり!
Twitterのリプでもらった「ブログで語ってほしい事」に触れて行こうかと思います。
●ゼロから始める魔法の書の世界を生み出した経緯
なんでしょうね。
自然発生なんですよね。
これは私の書き方ですが、世界は書きながらできていきます。
「作っていく」というより「できていく」。
この街道の先には何があるの?
この街道は誰が作ったの? 何のために?
この道の所有者は? そこの水場の所有者は?
盗賊は出るの? 討伐他意はいないの?
治安維持はどこが担ってるの? 教育水準は?
そういう事を、すべて初めから決めているわけではありません。
ゼロと傭兵が道を歩いているシーンを書くと、
その街道の外れに誰かが立っている様子が目に浮かびます。
「あれは誰だろう」と私は思い、ゼロたちはその人物に話かけるか、話かけられるか、あるいは襲われるかをします。
「なぜそんな事をするのだろう」と私は思います。
そして話ができていきます。
スティーブンキングが何かの本で書いていた気がするんですが、お話づくり、世界づくりは「どうして?」の連続だと私は思っています。
「どうして?」と「なるほど」の繰り返しで作られていく。
その全てを説明するわけには行かないので、キャラや私が「どうして?」と思った疑問に答える形で、世界とお話ができていきます。
傭兵は獣人です。「どうして獣人なの?」という疑問の解決のために「獣堕ち」の設定ができました。「獣堕ちってなに?」という疑問の解決のために「獣降ろしの儀式」の設定ができました。そして「魔女と教会の戦争の歴史」が生まれました。
妙に感じるかもしれませんが、私はいつもキャラクターから話を作ります。
Aという事象があるからBというキャラがいるわけではなく、
Bというキャラが生まれた理由を考えるとAという事象が導き出される感じです。
ガチで語っちゃった! はずかしい!
●ホルデムの設定
本当にホルデム好きですねあなた……
設定か……設定……
ホルデムについてはほぼほぼ作中で設定を語った気がしますが……
あと初動で300枚ちょっとしか売れなかったブルーレイにつけたおまけ短編で語った気がしますが……
ようは生きる事に退屈した貴族の三男坊です。
女性にちやほやされて育ったので、女性に愛される事を「あたりまえ」と思ってるふしがあります。
狼の姿になってからは「この美しさが分からない女には興味がないな」的なナルシズムが加速していますが、「狼の姿が素敵」と言われても別に特に喜びません。
「あたりまえだろ」って感じになります。けなすと怒ります。
こいつほんとに嫌なやつだな。うるせぇ犬面。
ソーレナに対しても最初は「すげー美人だしすげー有名な魔女だし一緒にいたら守ってもらえそう」的な打算的な思いもありましたが、一緒にいるうちに「うそだろこの魔女マジで俺にまったく興味ねぇありえねぇだろだって俺こんないい男なのに一人暮らしの女が俺に全く興味ないってどうなってそんなありえるか普通ねーだろおかしいだろ」って逆にゾクゾクきてしまったどM気質です。
ひっじょーーに状況に流されやすく、すぐに自分に酔ってしまうので、
悪役っぽい役割をふるとすごく楽しく悪役をやります。
正義の味方の役割をふってもすごく楽しく王子様をやります。
初登場時の奴隷ちゃんたちに対する「狂うまで犯す」発言もこの性格に起因している。たぶん。
たぶんってなんだって?
いやぁ、設定書いてる時点では「こうかな」と思って書いてるんですが、
実際に小説にしてみると「あれ? 設定と違う動きするなこのキャラ。私がおもってたキャラと違うな」となったりするので話半分できいといてください!結構長々かたっちゃった!
登場させたときは「このへんで傭兵との対比で獣堕ちの三下出したいな」という目的があったんですが、書いてるうちにすげー出しゃばってきたので、
ホルデムはキャラの性格に作者が屈した好例だと思います。
「ホルデム主人公で長編一本書いて」と言われても普通に書けると思う。
それを言ったら他のサブキャラも普通に主人公としてたてられるんですけどね!
求められてるかはべつとして!
ジェマと館長とバルセルの外伝を書きたくて仕方がない虎走です。
こんな感じでいい?
結構長々語りましたね。
なにせ11巻まで続いたデビューシリーズですので、思い入れもひとしお。
作品について語れと言われたら、本一冊分でも楽しく語り続けられるのではないでしょうか。
私の作家生命が続く限り、私の書く者が求められるかぎり、
この11巻をかけて作り上げてきた「ゼロから始める魔法の書」の世界で生きる人々の物語が書けたらいいなと思います。
ほら十二国記みたいにさ。
主人公ころころ変えて、どこかでみんなが交差しながら、すれ違いながら、それぞれの人生を紡いでいく感じ。
憧れるんですよね。
これをもって一年の締めの挨拶とさせていただきますぞー!
それではみなさん、よいおとしを~。